介護弁護士|ありふれた事故が裁判沙汰になってしまうのはなぜ?

【相談】

知人が勤務する施設で「利用者の方の転倒事故でご家族から訴訟を起こされた…」との話を聞きました。ですが正直なところ、事故の内容はどこの施設でも起こりえるようなもののように思えます。同じような転倒事故でも、訴えられるものとそうでないものの違いはどこにあるのでしょうか?

【回答】

「階段を上ろうとして転倒」「ベッドからの転落」「送迎車から降りようとして転倒」…など、介護事故にまつわる訴訟で最も多い類型が利用者の転倒事故です。もっとも、どんな対策をしていても全ての事故を100%防ぎきることは困難だと感じていらっしゃる事業者様も多いのではないでしょうか。

実は、このような介護中の事故が裁判沙汰になるかどうかの分かれ目は、事故自体の内容や事前の対策ではなく、事故が起こってしまった後の対応にあることがほとんどなのです。つまり、現実には事故があっても深刻なトラブルとならない施設もあるということです。

そして、そうした施設は事故について包み隠さず、迅速かつ正確にご家族へ報告し、治療費当の賠償についても積極的に検討するなど、解決までの道筋を施設側から率先して示すことが出来ています。こうした行動がご家族たちからも「誠意ある対応」と受け入れられるのです。

ですが、こうした急な事故への対応を冷静にそつなくこなせる施設はまだまだ少ないと感じざるを得ません。職員の研修やマニュアルの作成・周知などを通じたリスクマネジメントを大切にしましょう。

 

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